4月は中旬に大阪での写真展に出かけていたので
1カ月分をまとめての報告となります。
ほんのひと月前はまだタウシュベツは雪と氷の中にあった。
雪の上に見つけたヒグマの足跡。
春めく日射しの暖かさに冬眠から覚めたようだ。
この時期、ちょうど皆既月食も見られた。
この頃の空はもう冬の空とは明らかに違っている。
糠平湖の氷が解けるにはまだ時間がかかりそう。
春の暖かさと冬の景色とが共に存在する短い時期。
4月10日から16日までは富士フイルムフォトサロン大阪にて
個展『タウシュベツ拾遺』を開催。
関西圏では初となる個展に多くのご来場をいただいた。
10日間ほど離れていた糠平に戻ると
湖の雪解けはだいぶ進んでいるようだった。
暖かくなったとはいえ山の雪解けは遅い。
少しでも早い芽吹きを探して山を下りてくる
エゾシカを見かける機会が増えてきた。
湖の氷はいったん解け始めると
日毎に変化が目に付いてくる。
湖を覆っていた氷が消えるまで20日間ほどだ。
それでも日の当たりにくい場所には氷が残る。
この時点でまだ厚さ20センチほど。
あちこちに雪解け水の水たまりができるのも
ちょうどこの頃のこと。
解け残った氷の織りなす造形は厳寒の名残り。
例年になく暖かな日が続き、
4月下旬になるとタウシュベツ川橋梁周辺の
雪や氷はほとんどなくなった。
雪解け水が奔る。
この時期の沢水は氷そのもののような冷たさ。
冬を越すごとに、コンクリートの劣化がいちじるしい。