雨が少なく気温の低い傾向は6月後半も続いた。
一日の最低気温が1桁まで冷え込む日も多い。
6月中旬と比べると、月末にかけての2週間ほどで
糠平湖の水位も大きく下がった。
低い雲が湖上を渡る。
垂れ込めていた雲が晴れると
どこまでも澄んだ初夏の青空が広がることもある。
この日はちょうどそんな朝だった。
天候が変わりやすい日の空は賑やかだ。
朝日に染まる雲が刻々と形を変える。
湖の水位が下がるのにつれて、湖底に緑が
育ち始めた。18年ぶりと言われた昨年の
景色が再び目の前に広がり始めた。
雨は少ないものの、日中と朝晩の寒暖差によって
標高の高い峠では雲海が見られることが多い。
雲海の下はどんよりとした景色。
日が高くなるとやがて雲が消えていく。
切れた雲の隙間から射し込む光芒。
周囲を山に囲まれた湖の天候は変わりやすい。
雲の上と下とで、受ける印象も大きく変わる。
橋のそばに、エゾシカがやって来ていた。
つかの間の晴れた空。
そろそろ夏らしい気温が待ち遠しくなる。