7月上旬も、雨のほとんど降らないまま過ぎた。
たまの小雨や霧雨が森にわずかな潤いを与える。
雨を降らせていた雲が消えていく朝は
見事な空模様が広がる。
夏の北海道ならではかもしれない。
低く雲の垂れ込める朝にも、また別の趣がある。
発電に使われる糠平湖の水位は下がり続け、
湖岸が日ごとに遠ざかっていく。
水を求めてか、森から水際へと続くエゾシカの
足跡が幾筋も湖底に残っていた。
乾いた湖底には流木が無造作に転がり、
どこか不思議な光景となっている。
夏の日射しはまぶしく、
昇って来たばかりの朝日が
強く濃い橋の影を落とした。
日中の気温が30℃近くまで上がり、
朝の気温が10℃前後まで下がる。
寒暖差で作られる雲が橋を包んでいた。
タウシュベツ川橋梁から続く
廃線跡の林道はすっかり緑に包まれている。
たまに森から出てくるシマリス。
にわか雨を降らせた雲が
風景にアクセントを与える。
7月後半も、今のところ
雨の少ない期間が続きそうだ。